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スケバン刑事は時代を先取りしまくっていた

漫画
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スケバン刑事は漫画を知らない人も映画やドラマでパッとイメージが浮かぶ人も多いと思います。

和田慎二先生の漫画が元になっています。

和田慎二先生は残念ながら『傀儡師リン』を連載中の2011年に他界され、このたび没後10年という事で2022年1月31日に画集が発売されるというニュースを見かけました。

亡くなったニュースが衝撃的で、当時ミステリーボニータで傀儡師リンを毎月読んでいたので最後のエピソードが掲載された時は2冊購入して今も保管しています。

画集と和田慎二フェアの情報が知りたい方は目次から一番下へどうぞ

和田慎二先生の漫画と過ごしてきた

幼稚園くらいの頃はまだ読んでいませんでしたが、元は母が好きで購入し読んでいたので私もいつの間にか家にあるコミックを読んで知っていました。

和田先生は様々な雑誌で連載していましたが主に少女誌(10代~20代の女性キャラクターが主人公の女性に向けた内容)やミステリー漫画雑誌で連載している事が多かった印象です。

なのでピグマリオを読んだ時は個人的には衝撃的でした。

最初の頃に読んでいたのはLady Midnightや怪盗アマリリスとかで、分かりやすいけど大人びた雰囲気や題材もありドキドキする展開、活躍する主人公の生活…どれも楽しかったです。

次第に大作に手をつけ始め、読みだしたのが誰もが知っているスケバン刑事。

初めて読んだ頃は色々と「比較的大人に向けた内容」が衝撃でした。
セクシーとかではなくてハードボイルド的な意味で。
上の怪盗アマリリスとかでも似た雰囲気はありましたがスケバン刑事ほどではなかったので…こういう漫画もあるんだとびっくりしながら読みました。

ドラマや映画は演じている女優さんが決め台詞を言う場面くらいしか知らないのでどういった内容かはわかりませんが、漫画は結構激しいバトルアクションがありました。

時代を先取りしまくっていたスケバン刑事

もちろん他の漫画や映像作品でもすでに沢山取り扱われている内容ではありましたが、スケバン刑事に出てくる刑務所の描写、キャラクターだけでなく視聴者にもトラウマを与える内容、今人気の血が派手に飛んだり…というわけではないのに骨身に染み込む恐ろしさや主人公に待ち受ける運命の過酷さ…作品にもよりますが和田先生の作品にはそれらが良く入っていて、それでも夢中になるキャラクターへの親しみやすさとの作品を読みたくなる飽きの来ない展開の切り替えバランスもとても良かったです。

上にも書いた主人公に降りかかる精神的困難、刑務所の描写はもちろん漫画だからこその内容も含まれていますがドラマのプリズンブレイク以上にハラハラする展開もありました。

そしてスケバン刑事といえば制服とヨーヨー。

小学生か中学生か忘れましたが、何度も読むうちにヨーヨーが欲しくなった私は母にねだって一緒にあちこちヨーヨーを探し回りました。
私が読んでいた頃はすでにスケバン刑事が火付け役となった最初のヨーヨーブームが終わっていました。

ところが当時はまだヨーヨーブームよりもだいぶ前で、スポーツ用品店にもおもちゃ屋さんにも雑貨店にも駄菓子屋にもショッピングモールにも何が商品かよく分からない個人のお店にも縁日にも…とにかくどこにも全くヨーヨーは売っていませんでした。

しつこくどのお店に行ってもお店の棚からレジの横からワゴンから…とにかく店員さんにも聞いてヨーヨーを探していたのですが見つからず、結局1年くらいで諦めたのですがある日テレビを見ていて驚きました。
年下の子供たちがヨーヨーを操り技を繰り広げている映像。
スケバン刑事の主人公サキのように華麗に技を繰り広げていて慌ててお店に行きました。
もうどこにでも売っていて簡単に手に入りました。

それ以降はネット通販の普及もありずっと手に入れやすいですね。

ちなみにすでにヨーヨー熱が下がっていた(確かトンファーが欲しいと思ってた)のもあり、最初に買ったヨーヨーがそれに向けて作られていなかったのもあり私はヨーヨーが紐先で止まる最初の技しか習得できませんでした。

スケバン刑事が連載されたりまだ私が読み始めた当時は女の子が主人公で過酷な運命に立ち向かう形の話はとても少なかったので、今でこそ強い女性主人公・戦う女の子というのは当たり前のように沢山いますがジョジョ並みに戦う女の子はスケバン刑事の麻宮サキや、超少女明日香くらいしか知りませんでした。

連載中だった傀儡師リンはもちろんですが、超少女明日香はずっと続きを待っていたので未完となってしまったのが残念です。

中には少しですが先生の作品内で世界線が繋がっているクロスオーバーエピソードなんかもあって、今人気のマーベルシネマティックユニバース・アローバース・DCエクステンデッドみたいな要素もあります。

和田先生の描く女性キャラクターの魅力

男性にも女性にも愛される作品を世に出し続けた和田先生の作品の魅力はその重厚なのに読みやすさもある話作りはもちろんですが、何より女性キャラクターの描写です。見た目しかり、性格しかり。

基本的にはスタイルの良い女性キャラクターが多く、自立しており戦闘でも怯まない物理的にも精神的にも強くかっこいいというのを前面に打ち出しています。

これだけ聞くとサイボーグのような超人ばかりなのかと思うかもしれませんが、どのキャラクターも完ぺきではなくて弱さとかわいらしさがあるのです。
かわいらしさというのも見た目や反応といったものではなくて、見ている側が親しみを覚える、何か手伝いたくなる、そして応援したくなる”ちょっとした隙”を持っているのです。ある生き物が苦手だったり、実はとある分野ではドジが炸裂したり。

そしてどのキャラクターも強い芯を持っているだけでなく人間としての不器用さがあります。

麻宮サキはツンデレ…というとちょっと違うのですが素直に感情を表現する事は苦手だったり、他の主人公たちも肝心な事は黙っていたり、誰かを守るために一人で抱え込もうとしたり…ダイハードかな?ってくらいハードボイルドに生きる面も描かれています。
昔はそういう女性を描く作品てとても少なかったし、当時は少ない事を特に気にもしていませんでしたがその中で描かれる和田先生の作品はユニークに輝いていました。もちろん今も。

誰かに泣きついてしまえばいいのに、頼ればいいのに…と読者がもどかしくなる時もあり、そんなキャラクターだからこそ人間味がありずっと行く末を見ていたくなります。

ちなみにこれは女性主人公が多かったから女性キャラクターの魅力としていますが登場する男性キャラクター、サポートキャラ、脇役、全員分かりやすくも好みやすい、そして悪役は悪役らしい人格作りがしっかりとされていてどのキャラクターもとても魅力的です。

超少女明日香では毎回問題を抱えた家族や人物が出てくるのですが、そういった人達もそれぞれの人生があり明日香の道と交差して、また成長して…というのが見て取れるのも人物設定が魅力的だからこそ。

男性向けの本と比べるといわゆるお色気サービスシーンは過激ではありませんがそれなりに入っていました。
私はもともとそんなにお色気シーンは気にしなかった…というかまいっちんぐマチコ先生とかかぼちゃワインも何とも思わず楽しく読んでいたのでそれがあって当たり前くらいに受け止めていたからというのもありますが、嫌悪感というかやりすぎている表現は全くなくて上品だったので大半の女性にも受けが良かったんだと思います。

あと男性も女性も肌の露出をしていなくてもセクシーと言うか色っぽさを感じるキャラクターも多かったです。

男性主人公だとまだ小さい男の子が主人公のピグマリオは王道の冒険と成長を描いた作品ですが内容も深く胸にささる作品で、小さい頃はなんとなく読まなかったのですが大人になってから読んでやっぱり衝撃を受けたのでこちらの作品もおすすめです。

今でも素晴らしく読み応えのある作品ばかり

時代や価値観も色々と変わってきた現代ですが、和田先生の作品は今でも問題なく楽しめる作品ばかりです。ファンタジー作品もそうでない作品も。

もちろん現代設定で携帯電話を誰も持っていない作品だとかはそういう時代だったので沢山ありますが、それでも気にせずお話を楽しむことができます。

前はインターネットも情報が少なく活用していなかったため、私個人としては2番目に知った漫画家さんの訃報でした。
1番目ははまって全巻大人買いしたら途中のすごいところで終わっていて続きを探したら作者さんが亡くなっていると判明した「いたずらなKiss」の多田かおる先生。

おそらく版権の問題などもあり今は読むことのできない作品もそれなりにあると思います。

我が家にも全部の作品が揃っているわけではないので今後電子書籍などで全作品読めるようになったらいいな…と密かに願っています。

来年発売する和田慎二先生の画集について

和田先生のラフスケッチなども収録した272ページの大ボリューム画集
和田慎二ARTWORKS [ 和田 慎二 ]
楽天ブックス
¥ 4,950(2024/02/10 00:47時点)

来年、画集の発売にあわせて東京ではフェアも開催され、そこでは先生の複製画の展示、そして画集の先行販売と購入者特典の配布もあるようです。

ネットと書店での一般販売は2022年1月31日の予定で現在好評発売中です。

1月22日から2月28日まで東京・書泉グランデでは、「和田慎二ARTWORKS」の発売を記念したフェアを開催。同画集の先行販売が行われ、1冊購入するごとに和田のイラストを用いたクリアファイルが全2種から1枚プレゼントされる。また既刊の単行本やフェア限定のポストカードの販売も。画集誌面を用い和田作品の複製画も展示される。

コミックナタリー

たまたまニュースに気が付いたので少しでも多くの和田慎二ファンに画集発売とフェアの届きますように。
フェアの詳細はコミックナタリーに記載されていました。

先生はカラーの色合いもとても綺麗なので画集は見ごたえがありそうです。

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