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魂に響く映画『アリ―/スター誕生』の感想

アリ―/スター誕生の感想 映画の感想
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2018年に公開されたレディーガガの出演する映画『アリー/スター誕生(原題:A Star Is Born)』の感想。ネタバレを多少含みます。
2022年1月5日視聴

アリ―/スター誕生のあらすじ

有名カントリーロックスターでありながら現在は歌手としての在り方に違和感を覚え燻っているジャクソン・メインと
カリスマ的な歌唱力を持ちながらも、くだらないと感じる仕事や生活におわれて過ごすアリー。

環境も状況も立場も違いながら似た面を持つ二人の魂が偶然出会った事でより輝きを放つ…その光がまばゆい程に影も濃くなる。

何度もリメイクされている名作

後から知ったのですが、この作品は内容を少し変えながら何度もリメイクされているようです。

  • 1937年版『スタア誕生』ジャネット・ゲイナーとフレドリック・マーチ主演
  • 1954年版『スタア誕生』ジュディ・ガーランドとジェームズ・メイソン主演
  • 1976年版『スター誕生』バーブラ・ストライザンドとクリス・クリストファーソン主演
  • 2018年版『アリー/ スター誕生』レディー・ガガとブラッドリー・クーパー主演

お話の大筋はどれも同じようですが、ミュージカルに寄せた作品だったり映画業界が舞台だったり、終わり方が違っていたりとそれぞれオリジナリティがあるようです。

バーブラ・ストライザンドとジュディ・ガーランドは好きなので過去の作品も見てみたいです!

アリ―は歌がメインの話ではない

レディーガガ主演とあって、歌が好きだからという軽い気持ちで見始めて
最初はてっきり『コヨーテ・アグリー』や『girl』『プッシ―キャッツ』のどれかみたいな雰囲気の、主人公が成長したり学びを得る感じのお話かと思っていました。
(どれも大好きな作品)

ミュージカルではないので、ミュージカルが苦手な人も見やすいです。

けど見てみたら中身は全然違っていて、もちろんガガの歌声は素晴らしくて歌うシーンも結構あるんだけど、ガガの歌がメインでもなければ主人公のサクセスストーリーに焦点を当てていません。
音楽が素晴らしいのはもちろんですが音楽を聞いただけでは得られない感情が沢山詰まっています。

アリーは主人公でありながら、作中で誰よりも輝きを放ちながら、話はそれだけじゃない。ガガの演技力も凄く役者魂を感じるというか、作品の登場人物に徹しています。
歌い始めるともちろん歌声はガガなんだけど、見た目もガガなんだけど、見た人はアリーとジャクソンが出会って変化が起きた後にはもう完全にアリーという認識になってるはずです。

激しく揺さぶられたりはしないけど

アクションとかもなく実直なヒューマンドラマなので大きなぐわっと見る側を引きつけるシーンはそれほどないですが、だからこそ心に響いて来るものがあります。

まるで何ブロックも先から響いてくるドラムの音に近づくにつれ緊張が興奮に変わるような感覚です。

激しくないというのはあくまでアクションとかと比べると、ということなので人の心の揺れだったりはあります。けれどぐわっとくるんじゃなくて、それも上から音の波が一気に落ちて来てその揺れを浴びせられて心を持って行かれるような気分になります。

さらにレディーガガだけでなく共演のブラッドリー・クーパーも歌手の役なので歌っているのですが、これまで彼が歌えるというのも知らなくて、私が見てきた作品ではあまりなじみのない役者さんだったので調べたらはっきり見た事があるのが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

「え、出てたっけ??役名は…ロケット?」と思ったら見覚えが無いのも当然。
ロケットと言えば見た目アライグマだから…。

演じ分けに驚きつつ、ジャクソンにも最後まで圧倒されました。
あまりにもナチュラルに演じていて心配になったほどです。

作中でブラッドリー・クーパーが演じるジャクソンの歌う「Maybe it’s time」が最高で、久々に映画のサントラを買いたいと感じました。
「Maybe it’s time」はレディーガガのYoutubeチャンネルにて聴けますが、作品の一部として聴くのが最高なのでぜひ作品を通して歌を味わってほしいです。

ブラッドリー・クーパーの歌う「Maybe it’s time」

この曲に限らずジャクソンが歌うから、そしてアリーが歌うからより意味を持つようになっているものが多くありました。

欠片を積み上げ縁取った”人間の生”

私たちはなぜ生まれて、何のために生きているのか…なんていうと安っぽくなってしまいますが、小さな欠片を積み上げて、時には崩れたり欠片で自分が傷ついたり輪郭がぼやけたりもします。

人生の中で積み重ねていく小さな選択が欠片となって道となってその人を模る生になる。
アリーとジャクソンの欠片が積み上がり、時には重なり、時には零れ落ちたりしながらまたそれぞれの形と二人合わせた一つの形を作っていくのを見届ける作品です。

きっと作品を見た人の中にはジャクソンに憤りを感じたり、アリーに怒りを覚えたり、他の人物に不満を抱いたりする人もいると思います。

その感情も作品を見た人を形作る欠片なんですよね。

誰も完ぺきじゃなくて、同じ時間同じ場所に居て同じ経験をしてもみんな違った欠片になる…アリーとジャクソンの沢山の欠片にそれだけ見る側の欠片も増えて、様々な事を感じたり考えたりする事が出来るお話でした。

「歌が良かった」「恋愛や人生が描かれてた」「感動した」「ヒューマンドラマ」という説明で片づけたくない

どこにカテゴライズしていいか悩むけど見て良かった素晴らしい作品です。

説得力のあるPG12

この『アリー/スター誕生』はPG12なのですが、年齢表記のある作品も個人的には当たり外れが大きいと感じていましたが今回は当たりでした。

それも正しい…と言うと語弊がありますが、説得力のあるPG12でした。

と言うのもこの作品、ヒューマンドラマならばどれもそうといえばそうですが12歳以上の一度は何かを強く夢見て目指したり、大きな目標が静かにつぶれたり失敗に打ちのめされたり…とそれなりに経験した人でないと感じ取れないにくい、言葉や話の流れからだけでは気が付けない要素があるからです。

逆に言うとそういう面があるならば誰でも分かりやすく感じ取る部分があると思います。

何もかも違うのに同じ感覚が得られる

ジャクソンとアリーは出会った時の立場も存在も性格も何もかもが違うのに
違うからこそ共鳴したハーモニーが一つの音楽になるように同じ感覚を得られるようになるのですが
作品を通しても一貫してその流れを大切にしています。

感動したのは、映画の中で最初にアリーが誰にも聞かれる事なく一人きりで歌うシーンと物語の最後にアリーがソロで歌うシーン。
歌った歌も、アリーと周りの何もかもが全て違っているのに全く同じ感覚が得られるんです。
これはぜひ通して体験してほしいです。

最後のあの歌のためにあの最初の歌うシーンがあり、あの最初の歌うシーンがあったからこそ終わりで歌うシーンが眩しく輝いて相乗効果を発揮していました。
途中の部分も大切な要素で、どの歌も雰囲気や内容はちがっているのに私たちがこの作品を見てその内容を知るのに必要な欠片の数々だったと思わされます。

レディー・ガガはアリーと共通する所がある、とインタビューで答えていたそうですがそれも納得のリアルさと存在感でした。

おわりに

人生で何度も見たくなる作品というものがありますが、アリーはまた見たいと思えるのと同時に彼らの人生が詰まっていてしばらくは繰り返し見る事が出来そうにないとも感じる不思議な作品です。

重すぎるとか暗すぎるというわけではなくて映画の一枠に詰まった情報が大きすぎるためです。
それでもまた今の揺らぎが落ち着いて、受け止めた感覚が薄れたら確実にまた見たい作品でもあります。

出演者
ブラッドリー・クーバー
レディー・ガガ
アンドリュー・ダイス・クレイ
デイヴ・シャペル
サム・エリオット
配給
ワーナー・ブラザース
2018年公開、2時間16分
IMDBでのアリー/スター誕生のデータ

私の視聴方法と視聴可能な配信サイト

私はスカパー!で見ました
2021年の視聴履歴 2022年の視聴履歴

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